Last Updated on 2025年1月2日 by 渋田貴正

通常の社員から業務執行社員への変更

合同会社では、原則として全社員が業務執行社員となりますが、定款で業務執行社員を別に定めることで、業務執行社員とそうでない社員(業務執行権を制限された社員)に分けることができます。

会社法 第590条

  1. 社員は、定款に別段の定めがある場合を除き、持分会社の業務を執行する。

この場合で、業務執行権を制限された社員を、途中で業務執行社員に変更することも可能です。イメージしやすくするなら、ちょうど株式会社の非業務執行取締役を業務執行取締役に変更するイメージです。

業務執行社員への変更の手続き

業務執行社員でない社員を業務執行社員にするには、原則として定款の変更が必要となります。多くの合同会社では業務執行社員について、その氏名(または社名)を定款に直接記載しているため、定款変更の手続きによって業務執行社員への変更を行います。

つまり、総社員の同意(定款変更の方法について別段の定めをしている場合はその方法)で定款変更をすれば、業務執行社員への変更ができます。

また、業務執行社員を直接定款に記載するのではなく、業務執行社員を決める方法を定款で定めることも認められています。(「総社員の同意により業務執行社員を定める」など)この場合には、その定めに従って業務執行社員を指定することになります。

ちなみに、通常の社員が業務執行社員になるために就任承諾書は不要です。業務執行社員になるということは、実際には制限されていた業務執行権の制限を解除することであり、積極的に業務執行社員に就任するというわけではないためです。(そもそも合同会社と社員の関係自体が委任関係というわけでないため就任承諾も不要ですが。)

業務執行社員への変更は登記も必要

合同会社では業務執行社員が登記事項です。そのため、業務執行社員ではない社員が業務執行社員になった場合には、その変更の登記が必要です。登記をする場合は、業務執行社員への変更方法に応じてひつような

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