単独で遺産分割できる年齢は国ごとに異なる

相続が起こった際には、相続人の行為能力の有無で単独で遺産分割協議や相続放棄、その他の法律行為が単独でできるかどうかが決まります。

行為能力とは法律行為を単独で行える能力のことであり、日本の法律では未成年者には単独で法律行為ができない制限行為能力者ということになっています。

この制限行為能力者の法律については国によって異なっているため、日本の法律では国際相続における行為能力について以下のように定められています。

法の適用に関する通則法
(人の行為能力)
第4条 人の行為能力は、その本国法によって定める。

このことから、相続人が外国籍である場合には、その相続人の国籍がある国の法律、つまり本国法によって行為能力について判断するということになります。もし、本国法で「16歳から行為能力が発生して単独で法律行為ができる」と定められていれば、遺産分割協議を単独で行うことができるということになります。

国ごとの行為能力年齢

日本以外の主な国の行為能力年齢をまとめました。

国名 行為能力年齢
アイスランド 18
アイルランド 18
アルゼンチン 21
アメリカ合衆国 18-21(州による)
イギリス 18
イスラエル 18
イタリア 18
イラン 18
インド 18
インドネシア 21
エジプト 21
エチオピア 18
オーストラリア 18
オランダ 18
カナダ 18-19(州による)
キューバ 18
ギリシャ 18
クウェート 21
ケニア 21
サウジ・アラビア 18
シンガポール 21
スイス 18
スウェーデン 18
スペイン 18
タイ 20
大韓民国 20
中華人民共和 18
チリ 18
デンマーク 18
ドイツ 18
ニュージーランド 20
ネパール 16
ノルウェー 18
バーレーン 21
パキスタン 18
ハンガリー 18
バングラディッシュ 18
フィンランド 18
ブラジル 18
フランス 18
ブルガリア 18
ベトナム 18
ベルギー 18
ポーランド 18
ポルトガル 18
マレーシア 18
メキシコ 18
モロッコ 20
モンゴル 18
ルーマニア 18
ルクセンブルグ 18
レバノン 18
ロシア 18

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