司法書士事務所を送達場所にできる
遺産分割や時効取得など、相続に関連した訴訟はいくつかありますが、当事務所でも本人訴訟支援サービスで相続関係でお困りの方の本人訴訟をサポートしております。
そんな中で、訴状に記載する送達場所(送達受取人)を司法書士にしてもよいのかということを依頼者に尋ねられました。結論からいえば、司法書士が送達受取人になることは問題ありません。
司法書士事務所を送達場所にした場合の弁護士との違い
弁護士に依頼した場合は弁護士が代理人となりますので、送達受取人も意識せずとも弁護士となります。一方、司法書士が送達受取人となる場合、依頼者との間の契約によって指定を司法書士にするということになります。
裁判所からすれば、弁護士は代理人なので代理人が辞任すれば送達場所も本人に変更されます。一方で、司法書士が送達受取人になっている場合は、裁判所から司法書士と本人の契約は知る由もなく、もし司法書士と依頼者の契約が切れたとしても送達受取人は司法書士のままになります。
司法書士 | 本人訴訟支援が解約しても送達場所・送達受取人が本人に変更されない |
弁護士 | 代理人の辞任によって送達場所・送達受取人が本人に変更される |
裁判所からの訴状の補正通知や期日決めのための候補日の連絡などはFAXで送られてきます。そのため、送達受取人としてはFAXの受信環境が必要ですが、今の時代FAXをタイムリーに受け取ることができる環境はそれほど多くありません。そのため、本人訴訟であったとしてもFAX環境が整った司法書士事務所を送達場所に指定することには一定のメリットがあります。
しかし、万が一司法書士を送達受取人にしたあとに司法書士との契約が切れてしまった場合も司法書士事務所に書類が送達され続けます。そのため、必ず送達場所の変更の届け出を行うようにしましょう。もし本人訴訟支援を司法書士に依頼した場合で、契約が解除になった場合の送達場所変更を司法書士側で行うのかご本人が行う必要があるのかということも確認しておくとよいでしょう。
当事務所では、相続関係でお困りの方のために本人訴訟支援サービスを行っております。お気軽にご相談ください!
司法書士・税理士・社会保険労務士・行政書士
2012年の開業以来、国際的な相続や小規模(資産総額1億円以下)の相続を中心に、相続を登記から税、法律に至る多方面でサポートしている。少しでも相続人様の疑問や不安を解消すべく、複数資格を活かして相続人様に寄り添う相続を心がけている