Last Updated on 2025年1月5日 by 渋田貴正

定款への押印方法3通り

株式会社の定款を公証役場で認証してもらうときには、定款への実印の押印が必要となります。

定款については、最低限いわゆる絶対的記載事項が記載されてあれば有効となりますので、A4用紙1枚にまとめることも可能ですが、ほとんどのケースではいくつかの条項を追加するため、数ページになります。A3裏表印刷などで無理やり1枚にまとめることも可能かもしれませんが、面倒なので、通常はA4印刷で数枚になります。

このように定款が複数枚になる場合には、その一連の書類がひと続きの書類であることを示すため、契印などを行います。

この一続きの書類であることを証明するための方法としては主に3つの方法があります。

契印方式 ①左端を2ヵ所ホッチキス留め

②各ページとページの間の部分を、各発起人の実印で契印

(ページとページの間、全てのページについて契印をする)

製本テープ方式 ①左端を2ヵ所ホッチキス留め

②製本テープでホッチキスを隠すように製本

③各発起人の実印で製本テープと表紙にかかるよう割印。製本テープと裏表紙も同様に割印

各ページ押印方式 ①左端を2ヵ所ホッチキス留め

②各ページの右上部など一定箇所に実印を押印

どの方法でもよいのですが、最も押印回数が少なくて済むのは製本テープ方式です。しかし、もし製本テープが手元にないといった場合には、契印方式や各ページ押印方式でもよいでしょう。

とくにメール添付などでやり取りする場合には、印刷して製本するということは非常に面倒ですので、契印方式や各ページ押印方式が良いでしょう。

また、海外居住者の場合には、実印の代わりにサインを使用します。その場合、各ページ間にサインする方法でもよいのですが、実際には非常にやりにくいです。この場合には、各ページにサインしてもらう方法がサインする人にとって最もやりやすいかもしれません。

どのやり方でもよいのですが、郵送やメール添付など書類のやり取りの方法に合わせてやりやすい方法を採ればよいでしょう。