2024年から相続登記の義務化の法律が施行されています。

このように「法律が成立しました」「法律が施行されました」など法律が私たちの日常に関係するまでにはさまざまな言葉が使い分けられています。このように法律の完成をめぐる言葉にはいくつかの種類がありますが、これらの言葉は同時にこうして法律ができてから、私たちに適用されるようになるまでには以下のような流れがあります。

ステップ 用語 説明
1 立案(りつあん) 法律のアイデアや計画を立て、法案を作成する段階。国会議員や内閣、各省庁が法案を提出する。
2 審議(しんぎ) 国会で法案が審議され、内容についての議論や検討が行われる。必要な修正などが話し合われ、必要に応じて立案された法案を修正していく。
3 成立(せいりつ) 国会で可決されると法律として「成立」する。この段階ではまだ効力は発生していない。
4 公布(こうふ) 成立した法律が正式に公表され、官報に掲載されて国民に周知される。公布によって法律が効力を発生し、現実的な拘束力を持つことになる。
「公布」されたと扱われるタイミングは一般人がその法律が掲載された官報を最初に購入できる状態になった時点。
5 施行(しこう) 法律が効力を発し、実際に適用される段階。公布から施行までの期間は法律ごとに異なる。

法の適用に関する通則法(法律の施行期日)
第二条法律は、公布の日から起算して二十日を経過した日から施行する。ただし、法律でこれと異なる施行期日を定めたときは、その定めによる。

と法律上は定められているが、多くのケースでは法律の中で施行期日を定めることになる

法律の内容としては、「成立」によって固まりますが、その後、「公布」や「施行」の段階を経て、初めて私たちの生活に適用されることになります。

ちなみに、「施行」は法律の場面では「しこう」が正しいです。「せこう」でも通じるとは思いますが。