海外在住の人など一定の人が国内の人に贈与する場合には、国内財産だけが贈与税の課税対象になると定められています。

この「国内」の判断については、以下のように定められています。(相続税法 第10条)

財産の種類   所在
動産若しくは不動産又は不動産の上に存する権利   その動産又は不動産の所在。ただし、船舶又は航空機については、船籍又は航空機の登録をした機関の所在
鉱業権若しくは租鉱権又は採石権   鉱区又は採石場の所在
漁業権又は入漁権   漁場に最も近い沿岸の属する市町村又はこれに相当する行政区画
金融機関に対する預金、貯金、積金又は寄託金   その受入れをした営業所又は事業所の所在
保険金   その契約に係る保険会社等の本店又は主たる事務所の所在
退職手当金、功労金その他これらに準ずる給与   当該給与を支払った者の住所又は本店若しくは主たる事務所の所在
貸付金債権   債務者の住所又は本店若しくは主たる事務所の所在
社債、株式、法人に対する出資又は政令で定める有価証券   発行法人、本店又は主たる事務所の所在
集団投資信託又は法人課税信託に関する権利   引受けをした営業所、事務所の所在
特許権、実用新案権、意匠権、商標権等   登録をした機関の所在
著作権、出版権又は著作隣接権   発行する営業所又は事業所の所在
贈与又は遺贈により取得した金銭   その基因となった財産の種類に応じた所在
営業所又は事業所に係る営業上又は事業上の権利   当該営業所又は事業所の所在
国債又は地方債   法律の施行地に所在(外国の公債は当該外国に所在)
その他の財産   財産の権利者であった者の住所の所在

このうち、預金については、「受け入れをした営業所又は事業所の所在」となっています。この、「受け入れをした営業所」というのが何を指すのかということですが、贈与元の預金口座がある金融機関を指すということになっています。

つまり、海外にある銀行の支店から日本国内にある銀行の支店に振り込みを行った場合、その所在は海外ということになります。言い回しが分かりにくいですが、「受け入れをした」というのは「預金していた」といった意味合いということです。