会社設立して建設業を始める場合は、建設業の許可が必要となります。
建設業とは、建設工事の完成を請け負う仕事をいいます。
つまり、家を建てたいAさん(注文者)から工事の注文を受けたBさん(○○建設、△△工務店)が建設業になります。
この建設業は、工事一件の請負代金が税込で500万円未満の場合など「軽微な建設工事」のみを続けて行く場合には建設業の許可を受けなくても営業できます。
しかし、大手建設会社が下請会社を選ぶ場合、建設業許可業者であるかどうかを基準にする場合も多いようです。
また、建設業の許可なしに500万円以上(建築一式は、1500万円以上)の工事を請け負った場合建設業法違反ですので懲役刑や罰金刑が科せられる可能性が出てきます。
せっかく会社設立したのなら、大きくしていきたいといった方にとって、建設業許可の取得は、必須なものと言えます。
■知事免許と大臣免許の違いは?
建設会社を設立する方は、建設業の許可には、知事許可と大臣許可とがあることをご存知だと思います。
それでは、この二つの許可の違いは、なんでしょうか。
二つの許可は、内容に違いはありません。
あなたが、建設業を開始するときは、開始する営業所の都道府県の知事の許可が必要になります。その知事の許可だけで全国どこでも仕事ができるのです。
仕事が順調に伸び、営業所を増やす場合同じ都道府県内であれば。知事の許可のままで大丈夫です。
他の都道府県に営業所を設ける場合に国土交通大臣の許可が必要となってきます。
■建設業の免許いろいろ
建設業は、お客様から建設の依頼を受ける請負業ですから、お客様の依頼に満足に応えるために業務内容により28種類の許可に細分されています。
まず、「土木一式工事」「建築一式工事」という2つの一式工事と26の専門工事に分かれます。
ここで、「一式工事」という許可は、お客様の依頼を受け、総合的に企画、指導、調整をする役割が与えられているだけです。
つまり、一つの建設物は、「一式工事」の許可を持つ業者が、「大工工事」、「屋根工事」「電気工事」・・・等の専門の工事許可を持った建設工事業者を指導、調整し完成させる仕組みになっているのです。
■許可取得の5要件は
建設業の許可を取得するためには、4つの要件を備えることと、1つの欠格要件に該当しないことが、まず必要になってきます。
そして、建設業の中の28種類のうちのどの許可を取得するかによってこのクリアーすべき項目が詳細に決められています。それぞれの要件を簡単に記載しますので、詳しくは国土交通省のHPで確認し、準備してください。
■許可要件1
経営業務の管理責任者としての経験がある者を有していること。
■許可要件2
営業所ごとに許可を受けようとする建設業に関して、一定の資格または経験を有した者(専任技術者)を設置すること。
■許可要件3
「誠実性」があること。
請負契約の締結やその履行に際して不正または不誠実な行為をするおそれが明らかである場合は、建設業を営むことができません。
■許可要件4
財産的基礎を有していること。
■欠格要件
「成年被後見人若しくは被保佐人又は破産者で復権を得ないもの」など
11項目の欠格要件に該当する場合や申請書類への虚偽記載等があると
許可されません。
司法書士・税理士・社会保険労務士・行政書士
2012年の開業以来、国際的な相続や小規模(資産総額1億円以下)の相続を中心に、相続を登記から税、法律に至る多方面でサポートしている。少しでも相続人様の疑問や不安を解消すべく、複数資格を活かして相続人様に寄り添う相続を心がけている